オンラインの予定などをこなしていたら終わっていた。特筆すべきことはなかった気がする。
数日前、結婚式場の前を通ることがあった。思い出すのは職業体験で結婚式場に行ったことである。あらかじめ希望する職業のジャンルを選択し、その意向にそって配属されるという仕組みだった。僕は「葬式の仕事ができるのかな」と思って「冠婚葬祭」を選択したのだけど、結婚式場の仕事だったことがある。「葬」ではなく「婚」だったわけである。考えてみれば学生に葬儀の仕事を任せることはないだろうと想像はつくのだけど、そういうところもあるらしい、という情報もインターネットで見かける。一歩間違えれば僕もやっていたかもしれない。
披露宴の準備として大量の机にあるフォークとナイフのセッティングなどをしたり、お酒ではないカクテルを作って貰って飲むなどしていた。当時は思い至らなかったが、おそらく僕たちがやったあとにプロの方が全部やりなおしたんだろう。なぜここを選択したのか訊かれて「人生の一部に関わる仕事の責任がどのようなものか気になったからです」みたいなことを話したら、とても褒められた記憶がある。葬式についても同じであるので、あながち間違ってはいない。複数の式場から新郎新婦と打ち合わせをする部屋みたいなところまでいろんなところを巡ったけど、思えばあれが結婚式場という場所への最後の訪問だったかもしれない。
結婚式というものに参加したことがない。身内でこの先結婚がありえるのは妹・従姉妹であるけど分からないし、結婚式に呼んでくれそうな数少ない友人は結婚の意志がなさそうである。そして僕もそうだ。結婚したという事実は祝われるべきことで、そのためにふたりに関わった人全員が集まって祝福する空間、というのは幸せに充ちているのだろうと思う。少し前に配信者が結婚してその披露宴が話題になっていたが、調べなくても楽しそうな雰囲気が漏れ出ていたというか、「他人の披露宴でこれだけ楽しかったら自分の結婚式はどうなるんだ」みたいな感想を見かけた。本当に行ったことがないので、神聖なものとして僕の中に結婚式がある。ブーケトスとか本当にあるのだろうか。これを読んでいたりフォロワーの方が結婚して式を開くことがあれば、呼んでください。おやすみなさい。
