nikki_20230116「建物が爆発する動画」

 

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建物を爆破して解体する動画をよく見るようになった。そこにはまず光景の不思議さがある。現実ではほぼ見ることのない瞬間を見ることのできる不謹慎な知的好奇心は満たされるものの、どこか違う世界のなにかを見ているような気持ちになる。

 

爆発は終焉でもある。そこには住んでいた人がいたり、住んでいなくても建てた経緯というものがある。どうしても爆破しなければならないところまで至った経緯、重ねた歴史に思いを馳せながら一瞬にして吹き飛ぶそれらを見ているとなんともいえない感傷に襲われることがある。

 

さらに面白いのは爆発が終わってからどこからともなく聞こえる人々の歓声である。粉々になった建物を前にして声援が飛んでいるという事態はどうしようもなく不穏で、しかしこの爆発が作りものでない現実の事態であることを自覚させられる。私は爆発している建物を安全圏としての画面外、さらに部屋から見つめているのだ、と。頑丈で堅牢な私の住む場所は爆発することもない――少なくとも今のうちは。