My Top Songs 2025

 

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はじめに

 

今年よく聴いた曲のプレイリストについて1曲ずつ好き勝手に書き散らす恒例の記事です。前は50曲ごとにプレイリストの感想を更新したり音楽の話をしていたのだけどあまりしなくなり、年一の音楽放談スぺシャルになってきている。

 

今年の個人的な音楽事情について、去年はスマホ(サブスク)と同じかそれ以上にウォークマンでも聴いていて、後者の同じ曲ばかり聴く保守的な傾向がサブスクにも出ていた。今年はAirpodsを導入したら便利さにウォークマンから遠のいて専らサブスクで聴いており、プレイリストも去年と違う曲が多いようだった。ただサブスクの合計再生時間を比較すると去年の1.06倍くらいで、そこまで変わってないのかもしれない。あと音質に関してはウォークマンを専用イヤホンで聴くほうがやはり好きです。サブスクもいける端末を買い、良い有線イヤホンで聴くのが最適解になってくるんだろうか。ただスマホで聴けることや無線の便利さから離れられるかは怪しく、買っても使わないのが怖い。

 

去年はプレイリストに入っていた曲/入っていなかった曲と分けて書いたのだけど、今年はリストを基に100曲を選ぶだけにして、都度連想したほかの作品も交えて書きました。選曲基準は繰り返し聴いたかどうかです。3万字と長くなったのでご了承ください。

 

そのままのプレイリストだと作業用の曲とか入るのはみんなそうだろうけど、今年は妹が自分のスマホで聴いていた曲も入り、トップアーティストにミセスが入ったりもした。「好みに関するデータから除外」は知っていて押していたけど、たくさん聴いたらやはり意味がなかったのか。でも妹がたくさん再生していたイメージもなく、トップソングプレイリストの再生回数も20-30回が大半なので満遍なく聴いているという感じだと思う。ちなみに「ライラック」は妹との話のタネとして最初のリフだけギターで弾けるように練習し、タッピングからやり方が分からなくなり、あと楽器がボロいので弦高が高くやりにくくて諦めました。

 

 

My Top Song 2025

 

1 Laura day romance「heart」

どこから書くかという感じだけれど、まず「去年に」たくさん聴いていた曲にtoi toy toi「Chant」があるという話から。去年の年末ベストに入れてなかったのが不思議なのだけれど、聴きすぎて当たり前になっていたのかも。spotifyにはなくて(appleにはある)ウォークマンでずっと聴いていた。そしてこの「heart」は「Chant」とほぼ同じ理由で何回も聴いた。以後述べていく楽曲たちにもその影響はちらほら顔を出すが、イノセントに世界を見据えて希望に溢れている(そんな対象を描いた)曲というのに惹かれた1年だったと思う。契機は分からない。

 

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まず「Chant」について。抽象的で短いけれど、わたしという人間が世界との関わりの中で作られていく歌詞として受け取っていて、特に最後の一連「世界に散らばった/愛すべき人たちに会いにゆこう/ひとりふたり集まって/3人4人5人6人まだまだ、もっと/本当のこと知っちゃうのは時にとても辛いけど/世界はまだまだ/ずっときっともっとこの先も/捨てたもんじゃないって」を始めて聴いたときうるっときていた。もちろんこれがアニメ『アリスと蔵六』のedでそこを汲んでいる歌詞というのは調べて分かったのだけど、イノセントな主体が世界を知っていくというテーマ、コトリンゴ氏ののびやかな歌声がとてもあっていて、トイピアノ等のアコースティックな楽器から壮大な世界が浮かんでくるのも好きです。

 

そうして「heart」はLaura day romanceによるT Vアニメ『アン・シャーリー』のedとして描かれた曲。これも原作を知らない身ながら、アンという少女へ向けられた曲だとはなんとなく分かって、サビの「その目でその耳で/感じたものが全てだと/心が望んでる方へと歩いて行くの/君は容易く」にじーんときていた。曲としては好物の跳ねたリズム、バンジョーみたいな音が鳴ってるのもいいですね。トイピアノとかこういう音が好き。

 

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この「heart」にはedの映像がついていて、これを描いたのがアニメ監督の山田尚子氏というのも当時(自分の観測範囲では)話題になっていた。怖くて見れてなかったのでこれを書くにあたって見ました……。

 

情熱大陸で監督が特集された際は生で見たのだけど、最後は新しい映像のために絵を描いている場面があった。絵を描きながら涙ぐむ氏が印象的だったのは覚えている。この新作というのはアンのEDではないかとTwitterで言われており、そして音楽を聴きながら作業していたのも覚えている。もしもそのときこの曲を聴いて泣きそうになっていたなら、わかるな~と思う。

 

長々と書いたのだけど、こういう優しい曲をやっぱり好きになってしまう。優しいということが断れない怒れない性格だったり無批判に受け入れることに繋がっていることに対する引っ掛かり、あと世界を素晴らしいものだと言い切ってしまうことに対する躊躇いもあるが、ひとまずはそんな感じ。

 

2 スカート「スペシャル」

拙いエネルギー、少ない燃料を全部燃やして駆け抜けるからこその必然性のある短さの曲って好きで、これが加わった。スカートがずっと歌っている後悔や寂しさが逆に吹っ切れた(ように取り繕う)エネルギーへと変換されて、軽快で心地よいやけくそという唯一無二な味になっているような。アルバムスペシャル』も今年のベストで「火をともせ」「遠くへ行きたい」「四月怪談」「君はきっとずっと知らない」をたくさん聴いていたようです。前回の『SONGS』は夕方から夜っぽい印象があって、このアルバムは昼間にあてもなく散歩してるみたいなイメージ。スカートつながりだと、想像力の血『物語を終わりにしよう』(アルバム)もへんてこで心地よくてよかった。

 

3 甘神三姉妹「Pray Pray Pray」

アニメ『甘神さんちの縁結び』OP。清竜人氏はおぼろげに知っていたのをPASTASTAで認識、2月にパスタへのゲスト出演をライブで見て興味を持った。この色気のある人が作る曲が気になり、直近で出ていた「Pray Pray Pray」を聴いたらこれしか聴けなくなっていた。個人的にはただただ良いとしか言えないような曲だけど、頑張ってひとつ書くなら緩急かな……。コードもころころ変わる感じがあり、全体の構成としてもBメロでピチカートや合いの手で萌えっぽくしてから、サビでレガートたっぷりの美しく氏だとすぐ分かるメロディが炸裂するのがかっこいい。あとはこれでアニメOPだから尺の制約もクリアし、3人それぞれの個性にあった歌詞と魅せるパートを緩急と同時に割り当て、またラスラビ前の鈴の音はおそらく神主や巫女さんが持っている鈴(神楽鈴・巫女鈴というらしい)を意識してるのだろうけど、そういう小ネタで本編を汲みながら作曲者の個性も出している。それらをアニメを知らん私が聴いても気持ちよくさせているのだから、アニメopはだいたいそうだろうけどこの曲についても本当に凄いのだなあ。

 

4 SAMONJI「GO-MA-N-E-TSU」

ゲーム『天華百剣 -斬-』の曲。このひとの曲について語るときは少しの慎重さは常に持ち合わせていたいという前置きのうえで、ギターサウンドが生きている氏の曲は好きなのかもしれないです(思い当たるのはV字上昇Victoryくらいだけど)。ギターとウイスパーボイスが混ざっているのが良い、との感想を見かけて納得したのを覚えている。確かに基調はカッティングの効いた四つ打ちロックという個人的大好物で、そこに2B等の浮遊感ある展開やウイスパーかつ台詞交じりの声が入ってくるのがこの曲の個性になっているのかなあ。歌詞と歌詞をそのまま読み上げる台詞が被さってるのっていいですよね。これを書くにあたってもう一度Twitterでパブサしたところ、4-5年前の曲で今年なにかあったわけでもないのに、同じく今年たくさん聴いた人が数人いたり、直近も言及がたくさんあって石の裏をひっくり返したときみたいな気持ちになった。歌詞については「にぎり返したいくらい」「鈍いようで鋭くもある/あなたに振り回されてるのは嫌いじゃない」など歌っている彼女たちが刀であるという設定に絡めたものが多くあり、スマホゲームとしての指と画面の距離と重なる感じが好きでした。

 

5 名取さな「きらめく絆創膏」

見てないアニソンばかり言及する文章がこれからも続くのだけど、かねてより特に名取氏については配信も追わずバックストーリーもよく知らないからあまり言及したくない気持ちで曲を色々聴いていた。馴れ合い禁止が徹底されていたり、ファンの方々が彼女へかける思いも強いものだと伺い知れていたのもあり。_(https://youtu.be/JtPAyjpxuEw)や私の大好きな星野源地獄でなぜ悪い」カバー(これはうれしかった)は見ていて、この曲とMVはかなりそこらへんの文脈へ触れていくものだったから、これも私の好きなバンドの提供曲とはいえ、素直に喜んでいいか分からなかった。

 

ただやはり曲はすごいよく、何回も聴いていた。まずおいしくるメロンパンのナカシマ氏が提供をやるということ自体が個人的にびっくりで、wikiによると作詞作曲の提供は2021年ぶりなのかな? バンドでは高めの男声ボーカルだけれど、女声ボーカル好きとしては名取氏の声が乗っかると最強になるのだなと思った。サビでぐっと最高音を連発するのとabとの高低差を歌いこなす技量、でも曲は全体的に控えめというかギターソロでさえピアノとのささやかな掛け合いを演じていて、ギターで空間を埋めずにアンサンブルで魅せるオルタナな曲をオリ曲として出すのはやはり只者でないなと感じる。ひとつ氏について言わせて貰うとしたら、真摯にエンターテイナーとしての自己を全うしている方だなーと思っています。

 

名取さなが語る、バーチャルタレント活動の哲学と“メメント・モリ” 「観てくれた人の人生を豊かにしたい」|Real Sound|リアルサウンド テック

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6 おいしくるメロンパン「未完成に瞬いて」

基本的に同じアーティストの曲は避けているけれど、これについては流石にこの枠で書きます。前述の提供に次いで、おいしくるメロンパンが初のアニメタイアップという嬉しい報せが入り、かつ日常系というのもとてもありがたかった。このあとメジャーデビューもしていた。そうして放たれた「未完成に瞬いて」はアニメ『フードコートで、また明日。』のOPで、スイングしてる時点で好きを確信みたいな感じだった。スイングしているおいしくるだと「5月の呪い」「caramel city」「斜陽」「海馬の尻尾に小栴檀(こせんだん)」あたり。「caramel city」「斜陽」は途中でノリが変わるので面白い。どれも軽快な雰囲気に陰のある歌詞だけれど、「未完成に瞬いて」はポジティブな方だと思う。いつか忘れるかもという切なさを孕みつつ、アニメのやりとり、あるいはジャケットのように帰り道を歩んでいく軽快さのある曲調。このジャケットは最初期を担当していたくまおり純氏を採用していて、やはり氏に描かせるなら曇天の空気だよねえと納得だった。

 

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個人的においしくるの歌詞は物語やメッセージというより、美しい言葉を並べてひとつの景色を描いているとずっと思っていて(ちなみに最近のヨルシカも同じだと思っている)、今年出されたEP『antique』に際するツイートでそういうことを書いていて納得だった。何千年でも一瞬でもそこにある景色を切り取る個性と、日常系というテーマが上手くかみ合っていたのではないでしょうか。このEPもよく、特に「額縁の中で」はaメロでたぶん11拍子になっているのがツボで、トップソングに入っていました。式日でも感じてはいたけど、People In The Boxが好きなのもよいですよね。あと今年ナカシマ氏はアイマス「蝶々むすび」という全体曲を提供しており、これはオルタナが影を潜めていてびっくりした。

 

 

7 初星学園・篠澤広「サンフェ―デッド」

上の曲で語りすぎたのもあり、あまり書くことはないかも。それは篠澤氏のことをよく知らなくて憚られるのもある。散々言われているだろうけれど、長谷川白紙氏の浮遊感?を保ってこの曲調になっているのすごい。思えばこれもギター+ウイスパーボイスではあってそこにも惹かれているのだろうな。今年親知らずを抜いたのだけどその日にリリースされて、病院に行くまでに何回も再生していたのが思い出です。

 

8 エリモ・クドリャフカ「近ごろヴィーナス」

Vtuberエリモ・クドリャフカ氏による初のオリ曲。まずエリモ氏はデビューした時に見た目が好きでなんとなくフォローしていた。そして作詞作曲がボカロPの可ラッカ氏、「ディズニーランド建てたい」は昨年の私のTop Songにも入っていたり、かねがね追っていたのでうれしかった。という感じで好きになった流れは「未完成に瞬いて」と同じである。提供でこの生歌が乗るとここまで自分にとってうれしくなるのか、とまず衝撃だった。そして可ラッカ氏といえば気の抜けた雰囲気の歌詞が特徴のひとつにあるけれど、ここでは真剣にキャラクターへ徹した詞を出したこと、それはたぶんエリモ氏も同じで、ふわふわした声質からサビの切実さが垣間見えるギャップにやられていた。ジャケットがぬくぬくにぎりめし氏なのもナイス。

 

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『近ごろヴィーナス』
可ラッカが作詞作曲させていただきました!
何卒よろしくお願いいたします! https://t.co/RIOae7UeWs pic.twitter.com/qbcIc2WXm9

— 可ラッカ (@caracca2)

https://x.com/caracca2/status/1899380895410541014?ref_src=twsrc%5Etfw

 

可ラッカ氏の提供もこれで2回目?で、ひとつめは2024年のkaza「もう二度と会えないといいね!」、これも今年になって主に夏ごろに聴いていてトップソングへ入っていた。こちらはどちらかというとVシンガーへの提供というのに対して、この「近ごろヴィーナス」は配信メインでやっている人への当て書きとして、ここまで個性と需要と両立させられるのがすごいなーと思った。もっと提供を聴いてみたいです本当に。

 

今年の末にはkaza氏と2回目のコラボで3曲入りEP『恋は終末B級革命』を出していた。これもよくて「あの日見た」「KGB」「三千万年」などの言葉選びから氏にこれまでやんわりあった相対性理論への視線が、はっきり見据えられたものになっているようで新鮮でした。最後の「ぐっとなってぎゅっと愛したいよ」をヘビロテしている。気の抜けた雰囲気、と上で書いたけれどその中に生活の切実さが込められてるのもいいんですよね。

 

ところで今年は自分もキャッチできるような目立つところで萌えボーカル×オルタナが多かったように思う。既に上の「きらめく絆創膏」「サンフェーデッド」もそうであって、これはポップス寄りだけど月ノ美兎「人ってただの筒じゃないですか」もそんな枠で捉えればそうかも。こういう曲は何曲あってもうれしい。

 

9 ゴリラ祭ーズ「寝ても覚めても

「滋賀発スリーピースバンド。 2017年結成、2020年より活動を開始。 吹奏楽器や鍵盤・ギターを使いさまざまな音楽を演奏している。」というのが公式サイトのプロフィールの文言で、強い影響下にあるのがSAKEROCK栗コーダーカルテット。前者が中学のときからずっと好きな私としては今年の頭に聴いた彼らの「めくるめく師走」が刺さらないはずもなく、年間を通していろいろ聴いた。トップソングには「日記」もあった。

 

サウンドのツボもありつつ、この曲だと「大好きな人に 大嫌いと言われたり/大嫌いなことで 生計を立てたり/なんかさ 生きているんだ/嬉しくて仕方ない 誰かに言いたい」みたいな正直な呟きのような歌詞も好き。直近で出たアルバム『The Drifter』でも、後悔も憎しみも喪失もありのままに語られていて、いろんな人生を描いた年末のコント番組を見ているようだった。アルバム初出だと「わな」「あこがれ」「The Drifter」が好みで、個人的に彼らを知った1年を締めくくってくれたようでうれしかったです。

 

10 原口沙輔「サヨナラ、インターネットでしょ」

コンピ「全部俺2」に収録されているボカロ曲。わりあい直球に見えるタイトルと歌詞の真意はよく分かっておらず、インターネットへの愛憎入り混じる気持ちなのかな? cdと共に頒布されたブックレット等を読めばわかったのかもしれないが手元にない。ともあれ変な歌詞や音の後ろにあるのは素朴に良いメロディーで、しかしテンションを乗せたコードがたくさん鳴っている、渋谷系の系譜を汲んでいるのが素直に刺さったのだと思う。原口沙輔・雨衣「おうた・インザ・レイン(feat. 雨衣)」はその系譜をかなり攻めてきたのでびっくりした。

 

コンピぜんぶ聴けてないんですが稲むり「スライ村」はmv公開時に聴いて、びっくりしてちょっと敬遠していたのを年末に掘り起こしてまたびっくりしました。chiptuneあたりの質感と最近の音を割るサウンドが融合しているのはもちろんのこと、ラストでケルト調になって加速するなど呆気に取られてしまうようなサウンドでやばい。しょうみこれまでの稲むり氏の曲はいくつか聴いてピンときてなかったのだけど、これはかなり喰らっている……。

 

ここまでが今年多く聴いた曲トップ10で、あとは順不同にいきます。

 

11 高木正勝「おおはる」

歌詞のない音楽から。高木氏は『おおかみこどもの雨と雪』の劇伴やそこからのサントリー天然水のCMが有名だけれど、曲が多くてどこから聴いたらよいか分からず、とりあえずと聴いてみたアルバム『かがやき』は今年聴いてよかったアルバムだった。基本はピアノだけど、そこへ本人が移住した山奥の小さな村で録られた歌や語りが重なる。それらが渾然一体となってサウンドスケープが立ち上がってくる様が圧巻だった。10年以上前だから、ここで録られた声の主も存命ではないかもしれない。残さねばならない風景を氏なりに音楽で残そうとした思いも伝わってくる。本人がブログで背景を残しているが、以下の記述とか面白かった。

 

「かがやき」1枚目の「うるて-はるのうち」は、スタジオの外にレコーダーを置いてピアノを弾きました。歌うのはオス鳥だといいますが、新しいうたを覚えたいのか、こちらが歌ったり演奏すると、じっと聴いて、歌い返してくれます。

命のざわめきをピアノでも歌い返したくて「おおはる」みたいな曲が出てきました。指だけじゃ追いつかなくて、手のひらも、腕も、肘も、躰いっぱい使って。

高木正勝「かがやき」-つらつら思い出し日記

 

12 水谷広美「陽だまり道とれんちょん」

アニメ『のんのんびより』のサントラ。中古で見つけて聴いたらこれが好きだった。ピッチの外れたリコーダーの独奏がピアノの伴奏へ乗っているだけだが、切ないメロディーゆえに少ない楽器で笑い泣きしてるみたいな気持ちになる。

 

13 Rei Harakami「Pone」

エレクトロニカでアニメ『ブギーポップは笑わない』のサントラ。トップアルバムにも「[lust]」が入っていたけど、もともとウォークマンで聴いていた延長でそうなっている。これはアニメのサントラ、特に後半になってやっとドラムがはいってくるから前半たっぷりの不安になるような雰囲気が心地よい。原田郁子氏を語りに迎えたプラネタリウムアルバム『暗やみの色 Colors of the Dark』も睡眠用でたくさん聴いた。本物のプラネタリウムでも聴いてみたく、氏にゆかりのある広島でやってくれたりしないものだろうか。

 

14 冥丁「立春

睡眠用。トップアーティストにも入った。以前に「広島にゆかりがあり日本文化をテーマにした曲を作っているひと。謡曲?のような歌声をサンプリングしたビートが特徴的な曲もありこちらは音mad的な興味としても楽しい一方で、ピアノと環境音のみの音楽もあり、そちらを入眠ではよく聴いている。」と日記で書いた。このEP『室礼』はたとえば立夏で涼しげな印象が浮かんできたり、うっすら覚えのある日本の空気があるのがすごいなと思う。

 

15 mei ehara「体温」

睡眠用。ギター弾き語りの曲で歌詞があるのに眠れるのが自分でも不思議。4曲入り30分のEPになっているのもコンパクトでよくて、寝言聴いてるみたいな歌だからいいのかなと思う。

 

4月頃から主にギターの弾き語りを聴く頻度が増えていったので、ここらへんからはそれらの曲をいくつか。

 

16 キセル「君の犬」

今年好きになった弾き語りは悲しいものが多い。

 

17 工藤祐次郎「こころ」

この人をめっちゃ聴いてたときがあって、たぶん夏頃。アルバム『ねことお化けと台所』は実直な生活の風景、自分が田舎に住んでいることもあって「田舎」が好きだった。『葬儀屋の娘』は流石に名盤だと思う。「庭の狐」は跳ねていて好きですが、「2匹」「魔法」アンビエント感が素晴らしい。この「こころ」が入っている団地の恐竜』はより都会的な憂鬱、死の匂いがしているアルバム。「初盆」の「息子が私の肖像画を描き始めた~」と歌ってから脈絡もなく「初盆が近い」を繰り返すのとかすごい(歌詞が検索しても出てこなかったので、漢字表記など誤っている可能性あり)。『暑中見舞い』『残暑見舞いは1分未満の曲が入っていて、たくさんのポストカードみたいでうれしいです。「9月の海」の間奏で弦のピッチがずれるところすき。

 

18 Lamp「恋人へ」

これのギター練習して弾けるようになったのだけど、半年くらい経ったら忘れて弾けなくなった。

 

19 君島大空「向こう髪」

クラシックギターの弾き語り。『縫層』しか聴いたことがなかったのですが、これを聴いてとんでもない人なのだと分かった。クラシックギターの弾き語りってまずすごい技巧なのに全編耳に残るフレーズで、その複雑さを感じさせず霧のように耳に入ってくるのがすごい。ライブに行きたいという人がたくさんいるのもとても納得できる。以下は今年の下半期でいちばん見た動画だと思う。

 

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20 高井息吹「雨雫のワルツ」

ピアノの弾き語りで映画の挿入歌らしい。おすすめで流れてきて聴いたらすごいよかったのだけど、調べたら君島大空氏と古くから関りがあるとのことで納得した。歌い方もネコみたいな矢野顕子みたいな、ピアノと一体になってのびのびと歌って様になっているのがかっこいい。

 

21 井上園子「あの街この街」

弾き語り。調べると「新時代フォークシンガー井上園子のネイキッドソング第三弾!」というキャッチ―めなコピーがついていて面食らったが、そんな感じで2024年の曲である。良くも悪くもない平熱な暮らしの歌詞、歌い方も癖のある感じだけどすき。

 

22 柴田聡子「ストレートな糸」

弾き語り関連で柴田聡子『いじわる全集』もたくさん聴いた。寝るときにちょうどいい。最後に来ているこの「ストレートな糸」は歌詞が寝言みたいな域だと思う。でもストレートな糸♪とリズミカルに連呼されると一緒に口ずさんで、意味の分からなさもどうでもよくなってしまう。以下の動画はその魔法が映っているようで、何回か見た。

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23 尾崎リノ「祈り」

ここから少しずつバンド編成の曲。シンガーソングライター。ツイートで知った。生活音を交えたアコースティックな音で好きなのだけど、諦めの歌で悲しくなる。小さいスケールから大きくなっていくタイプの歌詞は好き。アルバムではこのあとにある「ぜいたくをしよう」もアウトロで疾走していきなり終わるのがよかったです。

 

24 kanekoayano「noise」

カネコアヤノ氏のバンド名義の曲。「何も無くていい本当は」という何度も繰り返されるフレーズ、別にそんなことないと思うんだけど、なんか分かってしまう。ところでカネコアヤノ名義のときには氏の歌にあった価値観をファンもまとっていたような印象があるのだけど、名義が変わってからはどうなったんだろうと思う。

 

25 青葉市子・Cornelius「外は戦場だよ」

サブスクに入ったので聴いたらよかった。不穏な青葉市子氏の歌声も好きです。

 

26 コトリンゴ「悲しくてやりきれない」

再上映されていたアニメ映画、片渕須直この世界の片隅に』を見たため。もともと原作を中学校のころに読んで感銘を受けたのだけど映像は苦手だから見ていなかったし、今回も見るのが怖かった。OPで主人公の幼少期の様子・広島の景色と共に「神の御子は今宵しも」のインストに続いてこの曲が流れる。ああこれからすごい悲しくなるんだなと思ってその時点で泣いてしまったし、希望の垣間見えるエンドなものの、じっさいに悲しくなって劇場を出た。

 

ザ・フォーク・クルセダーズによる1968年の歌謡曲のカバーで、サトウハチロー氏による作詞らしい。希望を感じられるようなフレーズは一切なく、本当に手を変え品を変え悲しさをこぼす歌詞なのだけど、これが昔の歌謡曲としてあったことも驚きだった。ほかのカバーも聴いたのだけどここに戻ってきて、opの映像もあいまって悲しみが空へ溶けていくような光景をいつも思い出す。

 

これもあってコトリンゴ氏の曲をいくつか聴いて、「Harmonia」もトップソングに入っていた。アニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』の曲でほとんど和訳とか知らずに聴いているのだけど、打楽器の中でも最難関といわれるトライアングルってやはり偉大だなあと思う……。「恋とマシンガン(Young, Alive in Love)」のカバーも好きでした。

 

27 ラッキーオールドサン「深夜テンション」

『mad&cute』も今年の良かったアルバムで、夜の雰囲気。ローファイに四つ打ちなドラムへちょっとだけ歪んだギター、夜行バスで聴くチャンスを伺いつつできてないです。夫婦デュオつながりでハンバートハンバートが紅白に出るのはけっこう嬉しい。

 

28 空気公団「白銀の少女」

ピアノ基調のポップス。これが入っている『景色一空』はさよポニのクロネコ氏も言及していたので聴いて、日常の隙間から人生に思いを馳せるアルバムだった。少女テーマなので普通に好きになりがち。家にユリイカ志村貴子特集があってぱらぱら見ていたのですが、そこに『青い花』つながりで空気公団・山崎ゆかり氏のインタビューが載っていた。山崎氏は花澤香菜氏にも曲を提供していて、そのEP『透明な女の子は3曲すべて素晴らしく、今年聴いてよかった1枚だった。空気公団の描く日常風景にCV花澤氏のキャラがいるような。『透明な女の子』に際して志村氏が描いた漫画があるらしく、いつか読んでみたい。

 

29 わがつま「日曜日」

このアルバム『第一集』は2023年もトップソングだったり、もうオールタイムベストの枠に入っていて、今年もという形になる。ただ今年はサンクラにもアカウントがあることを知り、そこにしかない曲をよく聴いていた。

 

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30 さよならポニーテール「瓶」

今年もトップアーティストになっていた。トップソングにはアルバム含め「新世界交響楽」など7曲入っていた。今年出たアルバム『水』の曲たちはしょうみ一聴で良さを理解するのが難しく、何回も聴き込んだところはある。そのなかでも一番聴いていたのは「瓶」らしい。短いのもあるのだけど、淡々と物体を描写するだけのストイックな歌詞がみぃな氏の声で歌われることで官能的にすら感じられるのがすごい。アルバムはインスト曲も全部とても良かった。アルバム付録のポスターにも書いてあったのだけど、最後の「氷」は最初が吉村弘『GREEN』っぽくてびっくりした。緊張感もありつつ、低い芯のあるみぃなの声も新しい。

 

全体的な話だとアルバムについていたクロネコ氏からの手紙で15周年に触れられていたり、氏の日記をまとめた『黒猫の箱』で「あともう少し、さよポニは続く予定」と書かれていたのが今年のトピックとしてはあっただろうか。小さい記述をつついて一喜一憂するつもりは毛頭なく『黒猫の箱』でも人生の経過を受け取ったので、この先どうなるのかなという期待をこめて次のリリースも楽しみにしている。海外のファンが集まるサーバーにほぼROM専で入っているのだけど、このあいだspotifyまとめの画像が次々に貼られており、さよポ二がトップアーティストだったり世界でn番目に多く再生した人がほいほいいて面白かったです。

 

31 みぃなとルーチ「Wild is the wind」

みぃなとルーチ『Long time no sea』もイノセントというテーマで改めて深く刺さっていた年だった。これの「内側も外側も とどまることのない水でいっぱいだ」とか「more you becomes you」の「いますぐに街にとびだそう/木陰の道を通りすぎたら/ぼくが感じていること/ぜんぶこのままでいいんだよって/いってくれるだれかに会えるかな」を反芻していました。

 

ここらへんから少しずつロックバンドの曲……

 

32 Galileo Galilei「あおにもどる」

さよポニつながり、みぃな氏がゲストボーカルとして久しぶりに参加したもの。もうひとつ参加している過去の曲「Imaginary Friends」もトップソングに入っていた。しょうみここあたりの曲に乗れていなくて、それは世界観の暗さや男性ボーカルがあまり好みでないところにあるので、バンドの歩みを振り返るようなこの「あおにもどる」もよく知らない身としては触れにくくはある。でもよく聴いた。PORTALも聴いて散歩したりした。2曲ともみぃな氏の声がすごい良い使い方をされている。

 

33 People In The Box「ヨーロッパ」

歌詞が同人誌即売会みたいというツイートが好きで思い出していたら、最後の「君の胸騒ぎが本当になるといいな」も同人誌製作っぽいという新発見をした。それで何回も聴いていた。

https://x.com/hanasome_sotai/status/1535809143973769216?s=20&t=STb9rIOViCoGRNsfE-HzEQ

 

34 エリヲをかまってちゃん「コタツから眺める世界地図」

今年突然いなくなったフォロワーさんがツイートしていたので聴いていた。「Os-宇宙人」は知っていたけどこちらもいいですね。モラトリアムを思い出しては感傷的になる。

 

35 The Otals「スランバーワールドへようこそ」

二人編成のバンド。シューゲイザーだったり先述したGalileo Galileiなどの文脈もあるのだろうけど、ただただメロディがすごいいいなと思ってしまう。Aメロの半音の感じ、Bメロの「どんな風?」「どうしよう」の問いかけるような感じとか……。ほかに上手く説明できないけど良いメロディだなと思うのは「ウチは泣きそーです」のサビだったり、「天使にマーチンを」はこれ全部サビといっていいくらい素敵だと思ってしまう。今年のアルバム『All Imperfect Summerland』もよかった、帰省の道すがらで聴いてました。「シュシュをあげるよ」「千歳はあまりに遠すぎる」好き。ここまでもこれからも「良いメロディ」という抽象的な表現は続くのだけど、そう感じる条件が気になっていて、好きなメロをまとめて打ち込んでみようと思いつつあまりできてない。

 

36 cephalo「なつやすみおわる!」

短いロック。この短さのエネルギーは思春期の焦燥感ということになりそうで、タイトルも好き。メンバーが別でも活動しているiVyも気になっているところ。

 

37 kurayamisaka「あなたが生まれた日に」

kurayamisaka『kurayamisaka yori ai wo komete』もよかったです、速度のアルバムだなと最初に聴いたとき思った。これは語りを入れてくるのはずるいだろ!という気持ちもありつつ、これの最後の部分みたいな音madをいつか作ってみたい。

 

38 Sundae May Club「サボン・セシボン」

「春」で知って以来聴いている。今年は新しいアルバム『風がはやい』がリリースされた。「サボン・セシボン」も短めの曲で、短さのエネルギーは自己肯定感かも。歌詞は「寂しくてものを食べる」がすき。最新の「幽霊まぼろしも2Aが好きです。

 

39 家主「家主のテーマ」

みぃな氏も『奇妙なペンフレンド』でお気に入りと述べていたバンド。特に言うことがない……適当なのか適当なのか分からんような歌詞が癖になる。ほかのアルバム聴けてないけど気になってる。

 

ここからはバンドというよりJPOP寄り?の曲

 

40 Perfume「SEVENTH HEVEN」

Perfumeの活動休止も今年だった。広島のアイドルとして小さい頃から馴染みがあるけれど、インターネットに出てみると知名度に驚き、こと自分の年齢に近い人は共通のノスタルジーとしてひとつは彼女たちの音楽があるような。「SEVENTH HEVEN」は今年DJで聴いて印象的で、年末にかけてこれもハウスかーとなり何回も聴いていた。語り手は自分よりも背の高い相手のことが好きで、そんな相手と触れ合うことが天にも昇るような気持ち(SEVENTH HEVEN)という、身長差だとaiko「カブトムシ」を思い出すけど、解釈がかっこいい。

 

あまりチェックできてないのだけど「巡ループ」もよく聴いていた。フォロワーさんのツイートで知ったけど、たしかにリバーブがかったローファイなドラムがsynthwaveで、懐古の印象があるジャンルで未来を見据えているのがおもしろい。さらにFRUITS ZIPPERCAPSULE「Sugarless GiRL」を同じ曲調でカバーしていたのも知り、現代のアイドルにも通用してる中田ヤスタカ氏に改めて感じ入った。

 

41 ヨルシカ「へび」

アニメ『チ。 ―地球の運動について― 』のED。小市民のほうはアニメ見てないので聴いておらずこっちになった。うねるような3拍子が心地よい。

 

42 幽体コミュニケーションズ・ゴリラ祭ーズ・in the blue shirt「Ollie(巡礼する季語)(in the blue shirt × ゴリラ祭ーズRemix)」

京都の音楽ユニット、幽体コミュニケーションズとゴリラ祭ーズ、in the blue shirtとのコラボ。in the blue shirtも京都で、自分はあの街に惹かれるものがあるのか。初見で聴いたらカオスな曲と思いそうだが、だんだんキャラソンみたいに台詞が気持ちよくなる。咳、ラップ、台詞、ギター、吹奏楽器と横溢する音をアリムラ氏がコラージュするように組み合わせている。フォロワーさんが祝祭と評していたのが的確に思う。

 

43 星野源「Star」

これも祝祭みたいな曲だし、そんなアルバムだった。この「Star」はトップに入ってたけど何がいいかと言われると説明がむずかしい。でもなんか無性に覚えている記憶として、テレビ番組『LIFE!〜人生に捧げるコント〜』のトークの一節がある。氏が星という形は苦手で、なぜかというと洒落を言ってるみたいで苦手だと言っていた、というものである。「2 (feat. Lee Youngji)」もたくさん聴いた。ラップでゆるい空気ながら裏で鳴っているコ―ドは変ですごい。大衆寄りの音楽から「Glitch」みたいな独創性?が顕著になるのは珍しいことではないと思うのだけれど、最近の国内ボカロと勝手に重ねてしまうという妄言めいたことを考える。これからどうなっていくかとても楽しみ。

 

あと「Mad Hope (feat. Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes)」のMVをARuFa氏が作ったのもだいぶうれしかった。オモコロ×星野源はしょうみ自分がずっと好きだったもののコラボだったので興奮してたのだけど、逆張りでツイートしてませんでした。氏のアルバムを全部新品で買って揃えてきた私がまだ『Gen』を買っていないのは流石に嘘だと思うので買いたい。あと生きてる間に生で見たいって毎年言ってるような気がする。

 

44 Louis Cole「F it Up - Live Sech」

ちょっと動画を前に見たことあって、星野源きっかけで聴いたら何回も聴いた。ふざけてるけど楽器隊はみなハイレベルで、自主規制音があえて?調から外れているのがいいのかも。生でセッションされた音らしいので動画を見たら楽しみが倍になると思う。コーラスの3人の動き好きです。ふとしたときにやりたくなる。

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45 野口文「bottoⅧ」

ARuFa氏が視聴者からの質問に答える会員限定配信を見たところ、最近聴いている曲として野口文「bottoⅢ」があがっていたので、アルバムをちょっと聴いた。これも食べ物を基調としつつ語感と連想であっという間に押し流されていく歌詞が気持ちいい。 最初のほうちょっとボカロ入ってる? もっと聴いていきたいアーティストだなと思う。

 

46 MC TANIGUCHI「やっていこう」

ラップ。気持ちいいフロウで流される感じが、ここではそのままの流れで机に向かえるようなJust do it的なメッセージになっている。やっていきたい。

 

47 婦人倶楽部「たらい舟に乗って」

新潟佐渡ヶ島の正体不明ユニット。今年久しぶりにアルバムが出るとのことで、名前だけで聴いてなかったのでまとめて聴いた。新しいアルバムをヘビロテする前にまず過去のアルバム『フジンカラー』の方から抜け出せていない。「わたしお嫁に行くわ」とかもろ頭がフュージョンのそれをキメていてすごい。四つ打ち好きだから「たらい舟に乗って」は好きで、オルガンのリフとか気持ちいい。たらい舟に乗ったら行けるのか行けないのかという問答だけの歌詞もくだらなくて好き。

 

色っぽい歌声や「~だわ」口調など婦人っぽさのロールプレイはあるけど、しかしプロフィールには実際に佐渡で生活している女性という文言があり、絶妙なラインを行き来してふざけたり真面目な郷土愛を語ったり、それをかっこいい音楽の上でやっているのが好きです。『婦人日和』「君にやわらぎ」「トキ!トキ!トキ!」とか郷土愛を感じられてよかった。

 

48 ユメオチ「悲しみよこんにちは

ネコアコ・ギターポップのユニット。10年以上前にアルバムをひとつだけ出して解散している。去年も入れたのだけど今年はトップソングにも入っていたし、アルバム単位でベスト。メロディや歌詞の親しみやすさといいフォークソングでもあると思う。悲しいのだけど歩いて行くしかないやけくそにも似た感じが好きで、スペシャル」「悲しくてやりきれない」の好きなところが合わさってるような。

 

ここからポップスを経由してボカロ文脈の曲をいくつか 

 

49 Bathycaphe「冷めても消えない」

歌ってみたを投稿しているBathycaphe(バチカアフ)氏によるミニアルバム『Energy』に収録されている。各曲はボカロPからの提供となっており、これは濁茶氏が作詞作曲を担当していて、氏も毎年トップソングに入っている。四つ打ちからBメロのアーメンブレイク、2B後の展開はアルバム全体にもあった民俗音楽感があるなどたくさんのアプローチが面白く、テーマも熱(エネルギー)の循環という理系の一面を伺わせているのもよかった。でもやっぱり一番ぐっと来たのはサビで、これは感想用アカウントでツイートしたのを引用します。

 

身体を揺らす波が
↑口ずさみたくなる
私の熱になって
↑サビで半テンになる濁茶節きたあああ
喉から這い出てまた誰かになるなら
↑キメを挟んでテンポが戻る準備と旋律の上昇で高まるのが歌詞に重なる
嬉しくて素敵なことで冷めても消えないから
↑倍テンに戻る二段構えに歌詞がぐっときて気持ちいい
悪魔はいらないわ
↑最高音のところにおしゃれな歌詞があってこれをちょっと可憐に歌いこなせていてすごい
そう伝えて欲しい
↑続くようなコードが切れて2番に入る潔さと2回目のサビは違ってよい

 

50 Saku・タチナマユ・すずめのめ「recconect」

ボカロをメインに活動している3人の合作。「All Nighter Vol. 10」という1日で曲を作る公募に日本から受かった,、2024年の曲。ドロップ?の部分が気持ちよくて、言葉になる前の予感がさざめいているようで心地よい。このなかだとSaku・すずめのめ「ビジブル」もよく聴いてました。こういうのをfuture garageっていうのかな。タチナマユ『White Point』も好きだった。Saku氏とタチナマユ氏も京都関連の人ですよね。お二方の「ポテトのカー」も好き。

 

51 是 feat.歌愛ユキ「児童館」

是(ぜ)氏もずっと良いポップスを作っている。自分を置いてみんな大人になっていくという大人の目線、児童館で親が迎えに来ない子供の目線、どちらも身に覚えのあるふたつの目線が交差するところを曲にしたのが素晴らしいと思う。よく通る道に幼稚園があるのもあり、印象深い曲。

 

52 100回嘔吐「進め★JINSEI行進曲」

2018年のボカロ。去年から今年にかけてずっと励まされていると思う。ずとまよの編曲等で100回嘔吐ワークスもだいぶ多くなっており、ボカロでさえ追えてない。個人的にポップスの名手だと思っていて、ずっと憧れの人。2番の半テンのブレイクダウンノリになったあと、いきなりミクのソロになる情緒不安定なとこ好き。

 

53 なみぐる「腰痛持ち、4つ打ち

本人の解説を見てみる。年末にかけてジャズハウスを知って行ったけど、これもそうだったんだなー。だから好きだったのかも。れでぃば氏の映像も、あらいけいゐちリスペクトを感じる絵がなみぐる氏のパロディ精神を反映したリズミカルにキュートなものへ昇華されており素敵。

www.namigroove.com

 

54 いよわ「ミジ子の恋」

いよわ氏が無色で出していた曲。展開のめまぐるしさと短い生をまっとうするテーマがあっていると思う。話は学校を舞台にした人魚姫ライクのベタなストーリーだけど、その主体がミジンコというトンデモからスタートし、その設定が「プレパラートの中からひとめぼれしました/対物レンズ越しにあった目」という歌い出したった4小節で語られてしまう。たとえば「自然発火しそうなプランクトン」とか良いワードなのに、この設定であることで恥ずかしいという感情を説明している、みたいな、全編こんな調子、改めて言うことでもないかもしれないが素敵な言葉のコロケーションで説明的になりすぎず物語をめまぐるしく展開させる技量、それをさりげない転調等で構造的にも支えているのも相変わらず素晴らしい。ラスラビ手前でベースがアルペジオしてるところが好き。なんというかベタなストーリーでもちゃんと調理すると高度に完成してることへたぶん私は感動していて「おうちみたいな涙を溜めて」とか、もしもミジンコが人間生活・学校生活を送ったら?という大喜利みたいな題材に、上手な回答をエモーショナルに当て嵌めてるのがかっこいいと思ってしまうんですよね。

 

55 sasakure.UK・土岐麻子「深海のリトルクライ (feat. 土岐麻子)」

タイトルが印象的で1回聴いたくらいだったのを思い出して触れたら何回も聴くことになった。ササクレ氏もよく分かってないのだけどこれは音ゲーというよりシンプルにポップス、もっというとピアノロック、鍵盤のプロだなと思う。

 

ここあたりからネット音楽?系統 

 

56 長瀬有花・WaMi・yuigot「Sweet Chat (feat. yuigot)」

2024年12月27日リリースとギリギリ去年だけど年初によく聴いていたかも。久しぶりに聴くとこのふたりのボーカルの対比がいいなと思った、もう1曲くらい聴いてみたい。

 

57 gaburyu・KAIRUI「ウォーターマーク (feat. KAIRUI) (KAIRUI Remix)」

原曲の「ウォーターマーク」はあまり刺さってないのだけど、KAIRUI氏のpluckっぽいシンセやアルペジオを交えたリミックスで聴くことで作曲のよさに気付くことができた。ラップっぽい歌い方から妖しいパッチの実験で♪とメロディーがくることでぐっとくる感じがある。

 

58 Aiobahn +81・FUWAMOCO「side by side (feat. FUWAMOCO)」

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ゲーム『ネコぱら After』のED。my0nruri先生のMVの可愛さ、また顔を合わせたことのあったフォロワーさんがMVに関わっていたこともあり、すげ~という気持ちで聴いたら普通に癖になっていた。本人の解説記事からパトリシア・マーティン(ささきのぞみ)「最大聖地カーニバル」も知り、ラテンやジャズっぽいハウスが気になってきて、ラスマス・フェイバーを知って聴いてみたり、という流れを辿っている。下で書きます。

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59 パトリシア・マーティン(CV.ささきのぞみ)「最大聖地カーニバル」

アニメ「らき☆すた」のキャラソン。エレピの刻みに4分のベースといいノリノリで気持ちいい。秋葉原はまだ2回しか行ったことない。

 

60 ラスマス・フェイバー「Está Loca」

ハウス。こういうピアノをモントゥーノっていうのかな。熱狂という感じでこのテンポだからこそ無限に踊れる。こういうのもっと知りたい

 

61 harmoe「Pixy Pixy」

1月頭でギリギリ今年の曲。そこまで何回も聴いたわけではないけど、「私 天使?」があたりをときどき思い出して口ずさんでいた。作詞が児玉雨子氏なのが気になって聴いたと思う。Tomggg氏得意の跳ねるような四つ打ちが気持ちいい。

 

ここらへんから少しずつ渋谷系~アキシブの曲を書きます。

 

62 ふたりの文学「シティライナー

辻林美穂氏がボーカルのバンドで、ひとつだけアルバム『曲集』が出ている。名前はストレートだけど冬の曇天の街を歩くみたいな渋いおしゃれさが詰まっているアルバムと思う。派手さやキャッチーさもあまりないけれど、色々聴いてきて個人的にかなりしっくりくるようになったので何回も聴いていた。「ナイーブとスイート」も好き。秋M3で辻林氏を生で見られたのはうれしかった。

 

63 Cymbals「Low cost, Low price & High return」

渋谷系。この曲の口笛を練習するマイブームがあった。いままで『That's Entertainment』ばかり聴いていたので『Mr. Noone Special』を聴いてみたらとてもよかった。前者が思春期の恋愛で、後者は大人の恋愛みたいなかっこよさのイメージがある。「Do You Believe In Magic?」から「LIAR・SADIST・COWARD」の流れ好きです。ほとんど関係ないのだけどIDOLY PRIDEに「Do you believe in music?」という好みの曲があることを最近知った。

youtu.be

 

64 花澤香菜恋する惑星

花澤香菜『25』もよく聴いた作品でした。2/25が誕生日の彼女が25歳を迎えた記念に作られた25曲入りアルバム。これは北川勝利氏が担当していて、うーん良いとしかいえないタイプの曲かも。「旅立つ彼女と古い背表紙」「ダエンケイ」あたりの流れ好き。

 

65 月あかり研究会「ギターポップ・フォアキャスト (your memories will be a lot of melodies!)」

毎年入っている。2021-2022ほどのヘビロテではないにしても、いつもここに戻って安心する日というのがあって……。

 

66 Limonène「ヨミビトシラズ」

前の曲を流してからspotifyのおすすめで流れてきたのだけど、前々からあった音ゲー用の曲が今年サブスクに入ったそう。四つ打ちで違和感なく鳴っていたリフが最後にそのまま7拍子になって再登場するの、音ゲーではあるあるなのかもしれないがかっこいい。そう思うとサビも聴きやすいけど拍子感があるようでないような感じで面白い。たとえばBメロの生っぽいベースが動きまくるのとか氏はバンドサウンドもうまいのがすごく、あといよわ氏と同じように、素敵なワードチョイスで物語がめまぐるしく展開していくのも氏は上手いように思う。

 

67 汐れいら「味噌汁とバター - Miso Soup and Butter」

アニメ『日々は過ぎれど飯うまし』ED。去年トップソングの大室家「My Sunny Side!」と同じ枠に入る。モータウンビート大好き! ただこれは日常というより、食生活から死生観までがゆるいノリで飛躍してしまうのが流石にかっこいい。

 

68 篠沙季ナユタ・綿菓子かんろ「みちくさイズム」

最初曲だけ聴いていたのだけど、もともと月ノ美兎氏へのファンメイドソングというのを後追いで知った。「Moon!!」にしてもファンメイドソングっていいですよね。「みちくさイズム」はそれにしてもV/R Convertersが関わっており本格的過ぎてびっくりしつつ、ファンクやフュージョン(最後の締め方!)っぽい雰囲気もあるから好きなのかも。篠沙季氏は公募で賞をもらった「Song for (sun)shine」もアキシブへのリスペクトある楽曲でよかったです。ところで夢月ロア氏に対するファンメイドソングを作っていたJun Kuroda氏がその縁で結婚したのも今年のことで、すげ~と思った……。

 

69 V/R Converters「手紙と僕 [Album ver.]」

V/R Converters『The Relaying Points』も今年よく、というか秋のM3でカセットを買ってから10回くらい再生していた。ちょっとこれ以外のアルバムや綿菓子かんろ氏のソロ活動についてはさらっと聴いただけになってるので追いたいところ。アルバムの中ではこれが刺さって、たしか初めて聴いたのは去年、そのときはスルーしたのが不思議なほど。素直に良いメロディ。編曲では今年聴いたadvantage Lucyをちょっと思い出して、ネオアコギターポップの影響を勝手に感じてしまうような。「ム自覚 (Single Ver.)」ウイスパー×オルタナ×スイングでテンポも揺らぐめちゃくちゃさがよかったです。

 

70 塊魂Bandai Namco Game Music・塊魂 シリーズ SOUND TEAM・suis from ヨルシカ「彗星日和」

まずヨルシカのsuis氏がこういう曲を歌ってくれるのがうれしい。2Bからの間奏でたくさんの楽器がワーって入ってくる気持ち良さと勢いでぐっとくるのと、ラスサビの「ねえ月と王子」で半拍遅れて入るの好き(アマカミサマのサビみたいな……)。塊魂は曲が多すぎてちゃんと聴けておらず、このアルバムでさえまだ全部聴いてない。こないだ東京に行ったとき中古で『塊フォルテッシモ魂』があったので購入して聴いたのだけど、インストがどれも違うジャンルの完成度の高さで感動だった。あとはおすすめで流れてきた「丑三つふたり」とか好きでした。

 

71 あおい(井口裕香) 「カタツムリまいんど」

アキシブの曲として知ったアニメ『ヤマノススメ』のキャラソン。冒頭から鳴ってるボンゴ?やエレピにカッティングギターからファンクとかソウル(自信なし)を感じるから好きなのかな。サビの抜けていくような高音が気持ち良いです。これもイノセンスな目線が個人的に刺さった曲でもあって、おすすめで流れてきたOPの「地平線ストライドも「だって 地球は宝箱」って歌詞だけで泣きそうになってしまった。作画やシーズン4の締め方がよかった等の評判、あとは登山という世界の美しさに迫る行為が自分の中でピンときているのでずっと気になっている。

 

72 東山奈央「シアワセリクエスト」

アニメ『異世界食堂2』ED。料理と渋谷系の相性というのは確かにあるかもしれない。女性声優の曲ということで配慮されているのかは分からないが、こっそり後ろで男性ボーカルがハモっているのが面白く、たしかにこれは渋谷系アーティストが男女デュエットで歌っててもおかしくない。こんな理想的にはいかないんだろうけど、ずっと聴いていると恋人っていいねえという気持ちになっていた。

 

73 mekakushe「わたしだけのポラリス

アニメ『九龍ジェネリックロマンス』の挿入曲。かなり好きなタイプのスイング。このノリがワクワク・高揚感と結びついてるとかなり良い。作詞作曲がmekakushe編曲が佐高陵平(敬称略)とのことでブラスアレンジ等で納得できた。OPの「恋のレトロニム」も同じ布陣でよかったです。新しいアルバム『138億年の恋』でちらっと聴いた「おやすみベージュ」ブレイクコアみたいな刻みが入っていてびっくりした。

 

アニソンが増えてきた、しばらく続きます。

 

74 分島花音REUNION

ゲーム『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか〜メモリア・フレーゼ〜』の主題歌、2018年の曲だけれど今年にサブスクに入ったらしい。けっこう直近でヘビロテしていて、アコギも歪んだギターも盛り込んだキラキラした疾走感、にストリングスやオルガンも入っている雄大さが癖になるのかな。分島氏はチェロ奏者でありつつアニソンもいくつか提供している。アニメ『To LOVEる -とらぶる- ダークネス』のファールプレーにくらりとか好きでした。

 

75 DIALOGUE+「じょいふるしあんてっ!」

洋楽に疎いのでレッチリ意識も調べるまで分からなかった……この記事を書きながらざっくばらんにプレイリストの曲を100曲聴きなおしたけど、一番ヘビロテしたと思う。DIALOGUE+もしょうみ全部一周したくらいで止まっているものの、今年出た『PENTA+LOGUE』はいつもと異なるコンポーザーが噛んでくるEPでどれもよかった。最後のこれ、R・O・N氏はよく知らなかったのだけど「ぼくらのユニバース」「わたしたちのラプソディー」の系譜にあることはだいたい分かり、これ以上は何でこんな良いのかうまく説明できないです。ベースのグルーヴ感は大きいんだろうな。MVを見たら演奏陣が比較的じっとしていてすごいと思った、自分が演奏する側だったら暴れまくりそう。

 

youtu.be

 

76 KiRaRe「宣誓センセーション」

上のMVでキーボードを弾いているのがこれを作った伊藤翼氏らしく、「36℃ U・B・U」で名前があがったときにこの曲も聴いたらこっちばかり聴くことになった。36~の恋愛と、宣誓~のポジティブ全振りだと後者のほうが実感に即して元気が出るからかなあ。ピアノの音がずっと縁の下の力持ちで良い。このコンテンツだと「せーので跳べって言ってんの!」も聴いてよかったです。前述の「じょいふるしあんてっ!」もそうですが生演奏のグルーヴ感があるアニソンは本当に良い。こういう邦ロックとも違う、ロックだけどアニソンみたいな文化は独特だなと思う。

 

77 紫雲寺家の子供たち「LIKE YOU o(>< = ><)o LOVE YOU?」

最初聴いたときコテコテさに笑ってしまって(やめてくれ~って最後一緒に思った)、関わっているメンツを見て驚き、こういうキャラソンって恥ずかしくなるから苦手なんだけど曲がよすぎて何回も聴いたら慣れました。歌詞も韻の踏み方が気持ちいい。上で述べた生演奏のグルーヴ感がマシマシになっていて、こういう作品のドタバタ感にあっている。

 

youtu.be

 

これを書くにあたって演奏動画を見たのだけど、星氏がふつう指弾きする楽器であるところのクラシックギターをピックでジャカジャカしてるのを見て、確かにこういうことしていいんだと興味深かった。私は最初に触ったギターがクラシックギターで、ピックでジャカジャカできないから……と半分諦めた思い出があるため。ベースの人ってよく動くけれど、私も吹奏楽で低音楽器を担当して動きすぎを指摘されていたので、ぜんぜん馬鹿にできないといつも思う。

 

78 七人のカリスマ「カリスマ温泉郷

カリスマの曲をいくつか聴いていた日があったなか、直近でリリースされていた。MHRJ(マハラージャン)氏の曲らしく、氏の曲も触れてなかったのでいくつか聴いた。特徴的なメロディーのサンプリングはそのまま、和の音も交えた四つ打ちにちょっとシュールなラップというノリはこのあとに書く「めにしゅき♡ラッシュっしゅ!」「サマーバケーSHON!!!!」や、AiScReam「愛♡スクリ〜ム!」と同じような枠で癖になっていたと思う。

 

79 七森中☆ごらく部「ゆりしゅらしゅしゅしゅ」

アニメ『ゆるゆり』の映画OP。玉屋2060%氏の曲を聴いてみたときに知った。Bメロの典型的なPPPHと「いい湯だなアハハン♪」が合わさってる感じ、知っているリズム同士が結びつく快感があってかっこいい。「しゅらしゅしゅしゅ」はあっても「ゆりしゅらしゅしゅしゅ」って存在しない言葉なんだけど、「らしゅらしゅらしゅしゅしゅでOKさ」って歌われるとなんかOKだな!と思えてくる、みたいなのが好きです。ちくパと連呼されるとちくわパフェを食べてみたくなるような、電波ソングの好きなところのひとつはそういう奇天烈ワードが完成度の高さで説得力を持っていく過程(それは無根拠な肯定にも繋がる)だったりすると思う。

 

80 シカ部「シカ色デイズ」

2024年の曲を今更聞いていた。狙ったカオスさの裏に確かにアキシブがある。

 

81 シッコマン イン ザ パーティ「サマーバケーSHON!!!!」

オモコロチャンネルのメンバーによるラップ。パシフィコ横浜で行われたイベントにて初披露されたもの。加藤・ARuFaの声の良さ、mC.SYOBESUKII(永田)の韻の固さが言葉遊びが好きな身としてよかったです。イベントではARuFa・原宿が即興でマイクパフォーマンスっぽいことをするくだりがあって、そこを何回も見てました。動画を見ているとメンバー全員ラップへの(恐山は作詞への)造詣が深そうなのがたまに気になっている。敬称略。

 

82 カレンチャン (CV.篠原侑) スティルインラブ (CV.宮下早紀) フサイチパンドラ (CV.佳原萌枝) アドマイヤグルーヴ (CV.鈴木日菜) ラッキーライラック (CV.中島由貴) ラヴズオンリーユー (CV.久保田未夢) ステイゴールド (CV.松田颯水)「めにしゅき♡ラッシュっしゅ!」

ウマ娘の曲。これいま書いて思ったけど7人で歌ってたのか、せいぜい4人くらいだと思ってた……。「もうなんなん?なんななんななん!?」が個人的独り言流行語大賞で、わけがわからなくなったら心の中で唱えるのが流行ってました。合いの手の入れ方やサビ前のこんなに~のキャッチ―さ、キックの硬さ、1拍目抜きやハーフテンポへの切り替えの多用、Cメロのストリングスなどミドルテンポながら電波ソング並みに色々詰め込んでてかっこいい。

 

soundcloud.com

 

こじつけめいた飛躍ですが、サンクラよりCurren「Currencore Song Tutorial」についてもここで書く。ここ数年のhyperflip関連の重要人物であるCurren氏が引退した(同時にicesawder氏が別名義であると明かした)のも今年の大きかった出来事で、あまりムーヴメントを追いかけることはできてないものの、その端緒である2023年の「暴力的にカワイイ」におけるmomone・currenのdjは初めて行ったクラブイベントとしての個人的な思い出で、大きい。最後の曲として出されたこれを何回も聴いていた。

 

ムーヴメントにおいてタイトルやサウンドで常にリスペクトされているのがleroyというアーティストで、dariacoreの名前を冠した3枚のアルバムが大きな影響を与えている。3枚目最後の曲が「Dariacore Song Tutorial」で、曲の作り方を冠しながらこれまでのサウンドとはまったく異なる生音のバンド演奏で締めるということをしており、この「Currencore Song Tutorial」もそれが意識されているのだろう。ここらへんが自分が把握できている文脈だけどもっとあるとは思う……

 

ではこの曲におけるこれまでと異なる「生音のバンド演奏」にあたる要素はなんだろうと考えると、そのひとつにkawaii future bassがあると思った。ハーフテンポのドロップはkawaiiのそれを彷彿とさせる。概要欄には大量のサンプリング元が並んでいて、それの半分も自分は知らないくらいには後追いだけど、それでもピンとくる旋律がいくつも見え隠れし、ブロステップめいたものも交えつつ曲は進んで、最後の3:00-からは今のicesawder氏得意の四つ打ちに繋がって終わる。

 

長々と書いたけど、自分を構成する音楽(どうやって今の音楽になったか、tutorial)を体現している曲だと思っている。kawaii future bassはネタにされるほど過去のものになっているけれど、そんな思い出の音楽を自分の音楽(currencore)へ昇華して結実させたのが本当にかっこよすぎる。icesawder氏は『i know how to cause glitches in real life』だけ聴いたことがありシンセの感じ等で納得だった。このEPは表題曲が好きです。ブレイクコアと回転する洗濯機の中身という日々の風景がシンクロしている曲だと勝手に思っている。関連の音madにも触れます(なぜかニコニコのサムネがうまく出なかった)。

 

.。*゚+.*.WorldWideSuperStar。+..。*゚+ (の音MAD)

https://nicovideo.jp/watch/sm45552004

これは素材の音が分からないほどの過剰さが魔改造という感じですごい

 

.。*゚+.*.わーるどわいど・ぷーにゃーぷにゃー。+..。*゚+ 

https://nicovideo.jp/watch/sm4564984

このアニメが謎JPOPカバーをしてることがハイフリ特有のJPOPサンプリングとリンクしてるのが気持ちいいと思う

 

83 xaev「daria math」

本記事のプレイリストの中だといちばんうるさい。もともとxaev氏はいくつか聴いてあまりピンと来てなかったが、大室花子「花子math」が好きだったので改めて聴いたらよかった。ミックスの妙なんだろうけどキックの詰まっている感じ?がなんか気持ちいいです。アルバム『TO-THE-CORE_153bpm』もこのbpmでもかっこよくなれるんだというのがかっこよかった。このアカウントって誰の複垢なんだろう。

 

花子math

https://www.nicovideo.jp/watch/sm44983380

 

84 YURiKA「鏡面の波」

アニメ『宝石の国』OPで照井順政ワークス。いま聴いたシリーズ。これはみんな好きなのも分かるし、最初のフレーズから氏すぎてすごい。途中から管楽器がポリリズムめいて入ってくるのもかっこいい。雨が降ったら「ゆうだーちーがー」って歌うのが最近マイブームになっている。

 

85 Mosaic.Wav「Love Cheat!」

いま聴いたシリーズ。「洗濯機でメリーゴーランド!」でいきなりオチるドタバタ感が好きです。和製ファンコットを探して行き着いた「電脳合戦×うじゅの陣!(満願成じゅ!編)」もたくさん聴いた。満願成じゅ!編だけなぜかファンコットで、最初のベースが柴又みたいなのと、飽きさせないようにビートがころころ変わっているのが良い。

 

これの2:42-っていただきじゃんがりあんRのOPリスペクトなんだろうかyoutu.be

 

86 坂本真綾「プラチナ」

いま聴いたシリーズ。Aメロとか短調っぽくて一筋縄でいかない感じがするなあと思って調べたら、転調しているとのことだった。「私の世界~」「信じるそれだけで~」あたり長く愛されるだけの詞選びのよさがある。

 

acua-piece.com

 

カードキャプターさくら関連で、Ginger Root氏が今年出していたこの動画における「Catch You Catch Me」のカバーは非常に素晴らしかった(音源化してほしい)。それ関連で原曲も聴いたのだけどよかった。打ち込み音源みたいな音でびっくりした。

 

youtu.be

 

87 大江千里「夙川パーキングナイト」

フォロワーさんが呟いていて知った。昔のポップスで「Catch You Catch Me」と同じ、この打ち込みっぽさに良さがあると思い最近になって聴いていた。歌詞をちゃんと聴くとカーセックスしてるだけというのが分かり、オケが無駄にかっこよく思えてくる。

 

88 パスピエ「トキノワ」

アニメ『境界のRINNE』ED。しょうみ自分の中では殿堂入りしてるみたいな曲だけど、何回も聴いた日があった。一晩の恋煩いが輪廻の構図にまで広がっていく歌詞も好きで、ピノキオピー「すろぉもぉしょん」と同じ理由ですき。思い出補正もあるかもしれないが、ラスサビの「待ってる」のクリシェとかベタに泣けてくる感じがありますね。この曲のシングルにはCornelius「NEW MUSIC MACHINE」のカバーが入っていてそれも好き。

 

ところでこれが入っているアルバム『娑婆ラバ』でヨナ抜き・ペンタトニックの和風ポップスというジャンルは完成していると思ったりした。あれは最後の「贅沢ないいわけ」ハ長調になっているというのもむかし他の人のツイートで見て、確かにそうだなあと思うと同時に、ヨナ抜きまくりで最後にハ長調がくるというのもいいなあと思う。パスピエ、今年はあまりチェックできてないけど「電影夢想少女」とか好きでした。

 

ガヤガヤした曲が続いたが、しっとりめのアニソンも入っている。

 

89 相川千穂(CV.茅野愛衣)「春過ぎ」

アニメ『ゆゆ式』を見たのでキャラソンのこれを聴いた。n-bunaワークスらしく、時期的には「ボロボロだ」「ヨヒラ」とかのボカロからヨルシカに移りつつあった時期らしくわかる。学校テーマでアルバム『月を歩いている』を彷彿とさせるアコースティックな音色なので好きだよなという感じ。

 

90 水瀬伊織(CV.釘宮理恵) 「ピンクローズアプローズ」

mekakushe氏関連で聴いた。果てしない未来を見据える大人な視点の曲、2番の「光の海を泳いでやっと辿り着いたのが/このステージの上で本当よかった」が好き。Negicco「愛は光」とか自分を回顧するようなバラードアイドルソングは好きかも。今年にライブで一部初披露されたそうだった。

https://x.com/_mekakushe_/status/1951997437872406571?s=20

 

91 こみっくがーるず「涙はみせない」

フォロワーさんのツイートで知ったきららアニメ『こみっくがーるず』のED。「明日も笑っていたいんだ」のあと「不安だけどね…えっと、うん/涙はみせない」とこぼすサビのキメが象徴するように、キャラソンでもない全員歌唱のEDでここまでナイーブな気持ちを描くのか!という点で衝撃だった。たぶんそんなローテンションのアニメでもないと思う。曲のリズムとかもそうなんだけど、地に足つけてゆっくり歩んでいく(しかない)のだ……という曲に受け取っている。そういうテーマが好きだし、2Aの「朝 早起き成功/見るもの全てがキラキラしてて嬉しい」とかフォークソングの感性っぽくて、だから好きだったのかも。

 

終盤は最初のイノセントテーマに返って、その観点で好きだった曲を並べて終わります。どれもけっこうたくさん聴いた。

 

92 ミルキィホームズ正解はひとつ!じゃない!!

アニメ『探偵オペラ ミルキィホームズ』OP。アニメのタイトルだけ見まくるのが好きだった小学生のころ、このアニメのタイトルがやけに本格ミステリ意識だったのを見て衝撃だった記憶がある。音楽は古き良きアニソンという趣だけど、ミステリっぽい言葉選びが並んだあとにくる「謎が謎を呼んでいるよ/生まれたての夢があるよ/忘れないで正解は/まだまだいっぱいあるでしょう」というサビのストレートさになんかやられていた。「君は君を知らないかも」って歌詞も助詞がすごい。

 

93 清竜人25「世界を愛せますように!」

清氏はキャリアによっていろんなポップスを書いていて全貌が掴めておらず、今年出ていたDIALOGUE+「2人、降り積もっていく」などほかにも数曲聴いた。これは「Pray Pray Pray」に次いで聴いてたのだけど、Avec Avec氏の編曲なのを今更ツイートで知った。タイトルから好きで展開も2Aからラップ、2Bでちょっとひねってから素直にサビ→大サビのDメロが出てきて終了という潔さも好きだった。Dメロは氏っぽいメロでありながら、ワイワイしたままちょっと感傷的になってくるみたいな、飲み会の終盤みたいなノリ?好きです。1月に出るあおぎり高校のアルバムに、氏作詞作曲MOSAIC.WAV編曲の曲があるのが気になっています。

 

94 カヒミカリィ「ハミングがきこえる」

アニメ『ちびまる子ちゃん』過去OP。前から知ってはいたけど改めて……最後の「ふりむけばこの世界の/ハミングがきこえるの」が全てかも、世界のハミングがいつまでも聴こえていてほしい。Cornelius「Monkey」で登場するサンプルが出て来るところすき。xxx of WONDER (南波志帆×Dr.Usui×フレネシ×岸田メル×Julie Watai)のカバーも聴いてみたらよかった。

 

95 のとを「くーろん1号」

ボカロ。サンクラで聴いてよかった。ビッグバンドノリのワクワクする曲でサビはキャッチーながら、abメロや最後のハミングはジャズのアドリブみたいな不安定さゆえ冒険しているようでカラオケで歌おうとすると難しそう。ジャケットを今井哲也氏が書いているのも面白く、当時キャッチしてM3で買えばよかったなと思う。歌詞を調べたら本人の解説があり、ジャケットの絵を受けた作った曲とのことだったので納得した。今年のアルバム『Makelweiβ』も、このポップスを経由してここに来たのかという衝撃があった。

 

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96 放課後ティータイム「いちばんいっぱい」

アニメ『映画けいおん!』の挿入歌。放課後ティータイムも懲りずに毎年トップソングに入り続けている、一回アニメ見ただけなのに。「おはよう、またあした」も毎年入ってます。劇場版で学校の外へと踏み出す彼女たちが物怖じせずに「いちばん」を世界(海外という意味だけでなく)のなかでたくさん見つけていく、これはまさにイノセントな目線で刺さっていた曲だと思う。確かロンドンを観光してる場面で流れていたはず。

 

ところで「ワオ!って掛け声や合いの手があるアニソン系の曲だいたい自分が好き」とツイートしたのだけど、これはこの「いちばんいっぱい」の最後でワオワオ言っているのを聴いたからで、あとはあまり思い当たらない。書いていて思いついたのだと、カラーズ☆スラッシュ「ミラクルカラーズ☆本日も異常ナシ!」は冒頭一発目「ワオ!」みたいな掛け声から始まるので好きです。

 

97 TOMOO「LUCKY」

友情や愛情で言葉にする手前にまずある「いてくれてうれしい」という気持ち……。それはヒトでもモノでもなんでもそうで、イノセントという個人的テーマとリンクして今年はビビッときていたのだった。これはアニメ『CITY』のED。このために1年前に漫画とか読んだけど見ておらず……サビの「君がいてうれしい!」がやはり好きで、空気公団青い花の歌い出し「君がいてよかった/それは一番思うこと」を思い出す。日常の中でふいにそう思う瞬間を描いたみたいな歌と思う。

 

98 羊毛とおはな「ずっと ずっと ずっと」

弾き語りカテゴリだけど、これも「いてくれてうれしい」歌だと思う。少しずつ聴いていたところ、ちょうどNHK特集アニメ『cocoon~ある夏の少女たちより~』のエンディングにもなっていて、見られてはいない(原作読みたい)のだけれどおおと思った。ボーカルの方も亡くなって10年経つくらいには前になるけれど、楽器ひとつ声ひとつのシンプルな中に風のようなしなやかさと強さがあるのだと思う。

 

アルバムとしては『LIVE IN LIVING for Good Night』をたくさん聴いて、タイトル通り夜にアップテンポな曲を聴きたくない、というときに流すとしっくりくる。個人的に料理って深夜にやることで精神が落ち着く……みたいなところがあり、そういうときに流すとおしゃれになった気分になれて、そういう良さもあった。

 

99 ザ・なつやすみバンド「Lightship」

アニメ『Sonny Boy』の挿入歌。これも「いてくれてうれしい」の延長で聴いてぐっときていた。喪失した相手のことを想うもので、たぶんアニメが関わっているので深く触れたくはないが「世界のほんのすみっこで/産声をあげ繋がる奇跡 君は見てるかな?」という歌詞とか好きです。このバンドの特徴的なスティールパンへピアノや管楽器が合わさり全体がだんだん盛り上がっていくドラマチックさ、たっぷりのアウトロが気持ち良い。

 

ザ・なつやすみバンドをこれで知って、即座にspotifyの曲を全部聴いたらとても好みで、もう解散してるけどゴリラ祭ーズと並んで今年知れてよかったアーティストだった。一周しただけだから何周も聴いていくことになると思う。『NEO PARK』の「maigostone」もたくさん聴いた。

 

100 Gothic×Luck「星をつなげて」

「いてくれてうれしい」の極みみたいな曲だと思う。アニメ『けものフレンズ2』のED。フォロワーさんのツイートで知ったのだけど聴いて何度も泣きそうになっていた。作詞作曲はじん氏でカゲプロを知らないから敬遠しがちなのだけど、こうしてたまに聴くとポップスが上手いなとしみじみ思う。やはり「きみに出会える 毎日が/ずっと続くと良いな」「だから 一緒の今日が/きみと同じくらい 大好きなの」がパンチラインで、素直すぎて一周回って新鮮というか一番手前にあった感情がふいに引き出されるようで、それが最高音と共に叫ばれる(ラスサビは1拍目抜き・跳びポ)のが泣……。

 

そのほか何回も聴いたというより印象的だったもの(順不同)

Trooper Salute「不治」
長瀬有花「ワンダフル・VHS」
ふるがね「わたしのひとつ」
笹川真生「ささやき-いのり-えいしょう-ねんじろ!」
有田咲花「黄金期の都合」
ぷにる(CV:篠原 侑)「フライングゲット
KIRINJI「スウィートソウル」
Loop girls・根本凪・ウ山あまね「Loop girls(feat.根本凪&ウ山あまね)」
衆道徳『公衆道徳』(アルバム)
蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ「いったん」
spellcasting『what we love and cherish』(アルバム)
平賀さち枝「My Boyfriend, see you」
Masahiro Takahashi「Trees Sleep At Night」
Big Thief「Velvet Ring - 2023 Remaster」
Jamie Paige・OK Glass「BIRDBRAIN」
ねこみかん「電波の星;」
大原ゆい子「継承の唄」
北白川たまこ(CV.洲崎綾)「おもちアフェっクション!」
崎山蒼志「ダイアリー」
愛情華恋(CV.小山百代)、露崎まひる(CV.岩田陽葵)「ハッピーin our room」
零進法「画像はイメージです」
ずっと真夜中でいいのに。「有心論
ピーナッツくん・魔界ノりりむ「Stop Motion(feat. 魔界ノりりむ)」
宮内優里『トーンアフタートーン』(アルバム)

 

おわりに

全然チェーン店だけど今年は自分への褒美として外食をする機会が少し増えて、外出では常なんだけどイヤホンで音楽を聴きながら食事をしていた。好きな音楽があってくれてうれしいとそのときはしみじみ思っていて、その一部は自分が生まれる前にこの世界に生まれた曲だったりするのは、果てしないことだ思う。僕たちは (いつ出会うだろう?)--出会いを重ねて、来年もこんな感じで続きますように。

 

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