nikki_20220521「歌詞と重言」

 

 ここ数日でユーフォ2期を見終わり、「[劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~]」を前半だけ見た。前半だけ、というのは後輩の空気感などがリアルでなんとなく見る気がなくなってしまったからだ。感想などはいつか書けたらと思うのだけど、この日はその後半を見ようと決意して見れないという逡巡をずっと続けて一日が終わった。あとは読み終わった歌集の感想をまとめたり、だろうか…。

 

 ふいに思ったこととして、ワンピースの「ウィーアー!」にある「捜し物を探しに行く」という歌詞はトートロジーではないか、というものがある。思った、というより前から考えていたことを思い出した、といったほうが正しい。いわゆる「頭痛が痛い」「馬から落馬」式の構文ではないだろうか。

 

 ワンピースは知らないのでこの曲に親しいわけではないが、歌詞を目にしたり耳にするたびにこの部分だけ引っかかる。もちろん効果的にこのような言い回しをしている場合もあるが、あまりこれに関しては効いていると思えない。譜割りの都合上しょうがなかったのかな。でも、ではどうすればよかったのかと言われても思いつかない。「捜し物を見つけに行くのさ」だとちょっと旋律に上手くのっていない気もする。

 

 同じような違和感を感じる(トートロジー)歌詞として、石風呂「シーサイド モーテル」の「日に日に興味すら/だんだん薄れてく」がある。これは違う言い回しなのだけど、「日に日に」と「だんだん」は同じで、近い位置で重複しているのが気になったりする。しかしこれは聴くと分かるのだけど、旋律にのるとそれなりに「だんだん」感が強調されている気もする。ほかにもこういう気になる言い回しがあった気がするのだけど忘れた。思い出したら書こう。

 

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 おなじボカロだとやはりツミキ「トオトロジイダウトフル」が思い浮かぶ。これは意図的にそういう言い回しを使いまくって強調するという手法をとりつつ、もうひとつの「トートロジー」の意味である「常に真になる命題」もテーマにした曲で、やはり好きです。しかし、ここまであげたような意図的な重言を用いることのできる歌詞作成力みたいなものは確かにあって、ほかにも例があるだろう。そういう点で作詞家はすごい。おやすみなさい。