nikki_20230822「石原立也『特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~』(2023年)」

 


・よかった~と思って家で余韻に浸っているのだけど、公開からちょっと経っててツイッターを見てもあまり話をされてないし、話す相手もいないことに悲しいような苛立たしい気持ちになっており。でもこの気持ちは作品そのものというより、個人的なことや作品外の要素と合わせた部分が多いので、誰かと話して解消されるものでもないかもしれない。

 

・OPがオーメンズ・オブ・ラブで一番泣いた。このシリーズでは様々な楽曲が演奏されてきたけど、宝島もやる機会はなかったし、ウロヴァンスの風が演奏された年のコンクールにも出たけどやったのは違う課題曲だった。でもここでやっと自分が演奏したことある曲が流れたわけで、それに演出の息の合い方が重なってかなりうれしかった。「フラワー・クラウン」は確かにアンサンブルコンテストやってたときに見かけたタイトルで懐かしかった。

 

 

・劇場で聴くマリンバの音ってこんないいんだなー

 

・「宇宙よりも遠い場所」を見たときに思ったのだけど、そのシチュエーションでしか成立しない描写がされているとうれしい。ユーフォはそれを楽器でやっており、最後の木琴を押していくシーンとかよかった。

 

アニメ本編だとこの描写が印象に残っている

 

・みぞれと窓の話は前評判を聴いていたのだけど、かなり分かりやすい・露骨だと思った。別にそれが悪いとかではなく単なる感想として

 

・今までの人間関係が全部詰め込まれていて忙しいのはしょうがないかなと思う。そういう尺の中で最後にわざわざ全員の組み合わせと演奏した曲を紹介するパートがあったのはうれしかった。

 

・なんか別にキャラクターや関係性に萌えたとかの話はできないな すみません

 

・蛇足として自分語り的なものをすると、吹奏楽に強い思い出ががあるわけでもないし、地区大会より上に行けたこともなかった。私がこの作品で感動するのは何故か考えると、当時の悔しかった感情とかを思い出して重ねているからではないだろう。でも吹奏楽の経験があるのは影響していて、当時にやっていた楽器・音楽が物語の中で普遍的に登場人物の心を動かしていくうれしさ、大きな思い出というより日々のディティールや具体的に書けない懐かしい雰囲気、そういうノスタルジーの芯の部分が突き動かされるうれしさがあるのかなあと思う。

 

・この劇場版では先述したように様々な関係が詰め込まれて出てきて、結果として日々のいろんな場面がコラージュされたような、群像劇色が強くなっている。ゆえにその「懐かしい雰囲気」が強調されている気がして、そこも響いたのだと思う。あとは久美子たちのまっすぐさがただ眩しい。本当にありがとう……。